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納骨と卒塔婆

 お墓参りに行くとお墓の後ろに立っている細長い木の板を目にすると思いますが、これが卒塔婆(塔婆)です。あまりよく知らないという方へ参考にして頂ければと思います。

*浄土真宗は卒塔婆を立てて追善供養は行わないそうです


1.卒塔婆(塔婆)とは

2.卒塔婆の目的

3.卒塔婆には何が書かれているのか

4.卒塔婆の種類


 1.卒塔婆とはサンスクリット語のStupa(ストゥーパ)が語源で、お釈迦様の遺骨が収められた仏舎利塔を意味します。その後日本に伝わり五重塔を基に五輪塔が作られ、その五輪塔を模して卒塔婆が作られました。卒塔婆をよく見ると、上部は五輪塔の形に模して形が少し刻まれています。平安時代末期には供養として卒塔婆が立てられていたそうです。

 2.では納骨の時や法事、お彼岸や施餓鬼会の時になぜ卒塔婆を立てるのでしょうか?少し難しくなりますが、仏教では卒塔婆を立てるとこは善行とされていて、生きている人の善行は故人や先祖の善行になり、故人や先祖の冥福につながると考えられています。これが追善供養にあたり、納骨の時に卒塔婆を立てることは追善供養を行うことを意味します。

納骨と卒塔婆

 3.卒塔婆の表面ですが、上から梵字5文字(五輪塔を模した部分にそれぞれ空、風、火、水、地を意味するサンスクリット語の梵字)、種子(仏様の種類で十三仏のどれか)、戒名、年忌が書かれ、裏面は梵字(大日如来を表すバンという梵字)、建立年月日(卒塔婆を立てた日)、施主(卒塔婆を依頼した人)が書かれています。

 4.卒塔婆の種類は5種類あります。板塔婆(お墓に立てる一般的な塔婆で地域や宗派によって長さに違いがある)、角塔婆(四角い柱型の大型の塔婆で、寺院の落慶法要の時などに立てられます)、経木塔婆(水塔婆とも呼ばれ長さ30センチ前後、厚みは1ミリと薄く水に流して供養したりします)、七本塔婆(40センチ前後の塔婆で初七日から四十九日まで7日ごとに7回行われる法要に使われます)、梢付塔婆(生木塔婆とも呼ばれ枝のついた生木を塔婆として使います)があります。

 以上のように、古くから卒塔婆は納骨や法要時に追善供養として立てられて現代も続いています。但し、だからと言って納骨の時に必ず卒塔婆を立てなければならないのか?と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな決まりはありませんのでご安心下さい。納骨時に参列出来ない方も沢山いらっしゃいますし、卒塔婆だけが供養の方法ではありません。供養のお気持ちはそれぞれの方の心の中にありますので手を合わせて拝むことも供養です。仕事で忙しい方は一段落ついてから、又は病気で療養中の方は治ってからで良いと思います。卒塔婆の費用は5千円前後ですので、今まで立てられたことが無い方はいつか機会がある時に一度卒塔婆を立ててみられては如何でしょうか?


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