先日のご相談で「粉骨でもお墓に納骨出来ますか?」というお問い合わせがありましたので、今日のテーマにしたいと思います。
1.手元供養とは
2.粉骨とは
3.なぜわざわざ粉骨にするの?
4.粉骨のままお墓に納骨できるのか?
1.手元供養とは御存知の通り、お葬式の後、納骨しないまま自宅で遺骨を保管し、供養すること(自宅供養)を言います。亡くなられた方全体から見ると手元供養される割合は数パーセントと言われていますが、2000年頃から現在にかけて増えているそうです。海外では教会などへの一時保管はありますが自宅に遺骨を保管することは稀で、日本独自の文化と言えます。
2.粉骨とは、主に散骨を行うために、遺骨を粉末状にすることを粉骨と言います。
3.「なぜわざわざ粉骨にするの?」これは、お年を召された方からすると「なんで遺骨に手を加えるんだ」と怒る方もいらっしゃると思いますが、大きく分けて3つの理由が考えられます。①散骨を行うため ②手元供養で保管場所を最小限にするため ③アクセサリーとして身近に置くため です。
①は、散骨をするためには2ミリ以下の粉末にすることが決められています。勿論ご自身が手作業で行うことも可能ですが、一般的には業者さんに依頼して粉砕機で2ミリ以下にする事が多く、それを海や山に散骨します。
②は、最近は仏壇のあるお家は少ないので、少しでも保管スペースを少なくするため、または骨壷のまま保管するのに抵抗がある方などが遺骨を粉骨にすることで、例えば関東では骨壷は7寸が多いのですが粉骨にすることで容積を1/3にすることが出来ます。より小さくなるので、骨壷ではなく別のオシャレな容器や陶磁器に移して保管できます。
③故人への思い入れが強くどうしても離れられないという方のために、遺骨の一部を粉骨にしてペンダントなどアクセサリーの中に少量を入れて、身につけたり、バックに入れて持ち歩いたりするそうです。
4.ですが、粉骨のままお墓に納骨できますので、ご安心下さい。*納骨堂など一部施設では遺骨は骨壷に入れて下さいなど制限があるかもしれませんので、詳しくは納骨場所に確認してみましょう。
様々な事情で手元供養、または粉骨にして手元供養の方は今後も増えていくと思われます。中には散骨する予定だったが踏みとどまったという方もいらっしゃいます。でもずっと手元供養というわけにはいかないので、いつかはどこかへ移す時が来ます。気持ちの整理がついた時に、あるいは一歩踏み出せる時が来た時に、または気に入った場所が見つかった時に、行動を起こされては如何でしょうか。
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